知らないと損をする損害保険の仕組み
損害保険について詳しく知っていますか?
なんとなくは知っているけど、詳しくは・・・という方が多いと思われる損害保険の仕組みについて
損害保険とは偶然訪れるリスク(事故や災害など)で発生した損害に対する保険
損害保険
損害保険の基本用語
損害保険について知る前に基本的な用語を知ろう
用語 | 意味 |
契約者 | 保険会社と契約をする人 |
被保険者 | 保険の対象になる人 |
保険価額 | 事故や災害が発生した際に被る損害の最高見積額 |
保険金額 | 契約時に決める契約保険 |
保険金 | 保険事故が発生した時に、保険会社から支払われるお金 |
告知義務 | 契約時に契約者が保険会社に事実を告げる義務 |
通知義務 | 契約後に変更が生じた場合にその事実を通知する義務 |
損害保険の基本原則
生命保険の基本原則同様、大数の法則と収支相当の原則で成り立っている
これに加えて+α次の2つの基本原則がある
- レクシスの原則
- 利得禁止の原則
損害保険の原則
保険制度は4つの原則を基盤として成り立っている。
大数の法則
大数の法則とは、例えばコイントスを数多く繰り返すことによって表の出る回数が1/2に近くなど、数多くの試行を重ねることにより事象の出現回数が理論上の値に近づく定理のこと
収支相等の原則
収支相等の原則とは、保険期間中の保険料の総額・運用益の合計と、保険金の支払総額・経費の合計が一致するように、保険料を算定することをいう。 つまり、入ってくるお金と出ていくお金が同じ額となることを意味する。
レクシスの原則
レクシスの原則とは契約者が支払う保険料と事故が発生したときに支払われる保険金の額が期待値的に等しくなければならないという原則
利得禁止の原則
損害保険では保険金の受け取りによって儲けを得ることを禁止している
そのため実際の損失額を限度に保険金が支払われることになっている
保険料の構成
保険料は下記の2つから構成されている
- 純保険料(脂肪保険料・生存保険料に分かれる)
- 付加保険料
超過保険・全部保険・一部保険
損害保険の保険金と保険価額の関係によって、3種類の保険に分けられる。
関係 | 内容 |
超過保険 | 保険金額>保険価額 保険金額が保険価格よりも大きい保険 実損填補(損害額は全額支給される) |
全部保険 | 保険金額=保険価額 保険金額と保険価額が同じ保険 実損填補(損害額は全額支給される) |
一部保険 | 保険金額<保険価額 保険金額が保険価額よりも少ない保険 比例填補(保険金額と保険価額の割合により保険金が削減される) |
火災保険
損害保険の一つで、建物や建物内に収容された物品の火災や風水害による損害を補填する保険
その他、落雷や台風などの災害にも損害を補填する
火災保険の保険金の支払額
火災保険では契約時の保険金額が保険価額の80%以上であるかどうかによって支払額が変わってくる
失火責任法というものがあり、経過失によって隣家に損害を与えたとしても損害賠償責任はないというものがある
地震保険
火災保険内に地震保険は含まれていないため、自身に対する補填をするためには地震保険に加入しなければならない
自動車保険
強制加入の自動車保険(自賠責保険)と任意加入の自動車保険がある
自賠責保険
全ての自動車の所有者と運転者が必ず加入しなければならない保険
補償対象
補償対象となるのは対人賠償事故のみ
保険金の限度額
死亡事故:最高3,000万円(死傷者1人あたり)
傷害事故:最高120万円(死傷者1人あたり)
任意加入の自動車保険
- 対人賠償保険
- 対物賠償保険
- 搭乗者傷害保険
- 自損事故保険
- 無保険者傷害保険
- 車両保険
- 人身傷害補償保険
任意加入の保険の方が当たり前だが自賠責よりも手厚い保険になっている
損害保険の税金
損害保険の場合、保険金は損失補填を目的としているので原則として非課税となっている
死亡保険金、満期返戻金、年金として受け取る場合は生命保険同様なので注意